雨に唄えば
1927年のチャイニーズシアター。サイレント映画の大作「宮廷の反逆児」のプレミアに集まった人々は、大スター、リナとドンを人目見ようとひしめき合っていた。そこへ、リナ(ジーン・ヘイゲン)と、ドン(ジーン・ケリー)が颯爽と現れたから人々の興奮は絶頂に達した。映画は好評を博した。
ドンは親友コズモ(ドナルド・オコナー)と共にダンスから歌まで一緒に歩んできた。映画界ではスタントマンからスタートし、スター女優、リナと数々共演し、今や押しも押されぬ大スターだった。
だが、リナは我侭な女で、勝手に自分に言い寄るリナにドンは辟易していた。
キャシー(デビー・レイノルズ)は助手席に男が降って来たから仰天した。キャシーは、相手が人気スターであろうとかまわずにドンの映画を批判し、ドンは気分を害する。
だが、ふとしたきっかけでドンはキャシーと再会し、彼女が素晴らしいダンサーで歌い手と知り、忘れられなくなってしまった。ドンの親友、コズモはそんなドンを慰める。コズモのおどけた軽快なダンスはドンを笑わせた。
ドンの所属するモニュメント映画会社で、ドンはキャシーと再び再会し、思いを打ち明ける。
時の映画界はサイレントからトーキーへの移行を迎えており、“発声法教室”が盛況だ。スター、リナは頭の天辺からキンキンした耳障りな声を出すので、社長は悩んだ。折りしも、他社の映画「ジャズシンガー」がトーキーのミュージカルとして好評だった。
モニュメンタル映画のトーキーの新作「闘う騎士」も試写会ではさんざんだった。リナの声が問題なのだ。そんな時、コズモが名案を出した。「闘う騎士」をミュージカルに変え、題名も「踊る騎士」とする。そしてリナの声をキャシーに吹きかえるというものだった。社長もそのアイデアに乗った。
キャシーをアパートに送ったドンは雨の中の舗道で歌い出す。雨に唄えば、弾む心よ、よみがえる幸せ、黒い雲に笑いかければ心は太陽、愛が芽生える・・・